2025/09/15野々山 善雄

せともの祭で広がる、ものづくりと暮らしの景色

せともの祭

愛知県・瀬戸市で開かれる「せともの祭」に行ってきました。
駅を降りるとすぐ、通りには陶器を並べた屋台がずらり。
太陽の光を受けてきらめく器たちに、思わず足が止まります。
湯呑やお皿のほか、一点ものの芸術作品まで所狭しと並び、まるで街全体がギャラリーになったよう。

せともの祭・焼き物

作家さんと話していると、土の種類や釉薬の工夫、焼き加減によって質感が変わることを教えていただきました。
手にとった器の表情が、単なる「食器」ではなく、暮らしを彩る「物語」に感じられる瞬間です。

伝統を受け継ぐ作品もあれば、モダンな色合いやユニークな形のものもあり、「焼き物=昔ながら」という印象が良い意味で覆されました。
若い作家さんの遊び心あるデザインに触れるたび、自分の食卓に並べたときの風景を想像してワクワクします。

せともの祭・焼き物

会場には屋台や音楽もあり、お祭りらしい賑わい。器をきっかけに自然と会話が生まれ、人の温かさや街の活気に包まれます。
帰り道、小さな器を手にしながら思ったのは、「ものづくりの背景を知ること」が暮らしをより豊かにし、人や文化のつながりを深めてくれるということ。
「せともの祭」は、ただの買い物ではなく、暮らしと心を結び直す体験でした。

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