Renovation48 S様邸
S様ご夫妻は、築45年の空き家になってしまったご主人の実家に住めるように、ご相談にいらっしゃいました。
新築も考えましたが、土地の形状的に新築が難しかったこともあり、今後安心して住めるように、耐震や外壁、土台から見直す大規模リノベーションとなりました。
耐震補強の為には1階はほぼスケルトンにし、断熱を見直し、白蟻予防も。間取りを見直し、家事動線、通風、採光を考えたぬくもりのあるLDK。そして奥様のご趣味の機織りスペース。
木格子で和テイストにも合う塗り壁
窓台や建具はナラ材を使用。程よい抜け感の中に素材の美しさを感じます。オープンキッチンは白を基調として、キッチンの抜けない壁が、リビングとDKの空間を上手に分けています。
リビングの隣の寝室。和格子の建具が部屋を印象づけます。
両面収納の白い対面キッチンはフラットなワークトップ。
白いシステムキッチンに白タイルの素朴感がマッチしています。
白と無垢材の自然な色合いで清潔感を大切に部屋の雰囲気をまとめました。
奥様ご要望の機織りワークスペース。
当初は、南側をご希望されていましたが、リビングや寝室の間取りを考えて北東の角部屋になりました。
北面から差し込むやわらかな光を活かした落ち着けるスペースとなり、奥様も気に入ってくださいました。
リノベーションでお風呂・洗面スペースを広くすることがS様のご要望でした。どうしたらもっと使い勝手がよくなるか、悩んだ末にオリジナルの洗面台が生まれました。
螺鈿のようなモザイクタイルの光沢が印象的。
グレーと白のシンプルなトイレルーム。クラシカルな花柄タイルは可愛らしいですが、タイルの色合いで雰囲気は自由自在なので、
大人にも楽しんでもらえるデザインです。
ガラスをはめ込んだオーダー建具が造作リビングドアにシンプルな格子を組み込みました。
掘り込みの引手もさりげなくデザイン的。
日本家屋の上がり框を造りました。
地袋は既存を生かし、花を飾ると目線が低く落ち着いた和空間に。
玄関の土間は奥様が選ばれた黒のモザイクタイル。「タイルは水で濡れると、また別の表情を見せてくれるの」との奥様の言葉に、涼やかな風が通る抜ける気持ちになりました。
耐震改修と共に重要視したのが外壁工事。塗り壁を採用。雨と一緒に汚れが落ちる超撥水効果でメンテナンス費用にも考慮しています。
目隠しの無垢の木格子が塗り壁の色合いに溶け込みながら、アクセントにもなっています。
既存のままのものと、取り替えるものとを融合させる住まいづくり